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木造軸組在来工法のピアノ防音室2019.01.19 Saturday
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ピアノ防音室の業界は、最も無駄な工事が多く、割高であることが有名です。
なかでも、木造新築住宅を無駄に改造して、大幅に狭くする工法で防音工事をする建築会社が増えています。
*要するに大元のノウハウが同じため、同様の設計・施工を行うという金太郎飴のような断面です。
しかも、新築木造の天井・内装壁・床下を解体したうえで、非常に狭くする工法の意味が分かりません。
*既存の換気・通気を遮断する工法を併用しているので、木造の寿命は通常の木造住宅などに比べて短くなります。
主な概要を抜粋すると、次のようになります。
・床下を解体してコンクリート床を増設し、換気を遮断する→換気を遮断すると木造の寿命は短くなる
・天井や壁を解体して軽量鉄骨軸組に改造し、天井を大幅に下げ、壁を大幅に厚くして部屋を狭くする→小規模な部屋だとピアノ配置に自由度がなくなる。家具が置けない。音響が悪化する。
・床材に無垢のフローリングを施工すると床鳴り、がたつきなど、通気遮断、コンクリートの湿気による弊害が出る
無垢材を含めた木造そのものがピアノ防音室の最大の音響上のウリなのに、その特長をすべて台無しにする工事と言えます。
約6帖で税別300万円以上の金額になり、とくにプロの音楽家やピアニストには到底受け入れることができない仕様です。
遮音性能も大半の業者がD45〜D50レベルですので、これではDIYで防音材を重ねて施工したほうがベターです。
*専門業者とは、大半が木造の利点・特長を理解していません。
木造在来工法は、最もピアノ室にマッチした構造です。くれぐれも長所を台無しにするような提案を受け入れないようにご注意ください。ちなみに「在来木造は豊かな音色が響く楽器」と呼ばれます。
それが多くのプロが好む所以です。予算が許せば、床には無垢材を使用したいです。