-
最近の新築住宅に見る防音仕様の弱点2017.06.21 Wednesday
-
最近の新築住宅(木造)の相談事例や建築業者から提供される設計図を見ると、防音上の弱点は次の通りです。
・通気パッキン工法(土台と基礎躯体の隙間)による隙間から床下を経由して音漏れがする。
・外壁内部に発泡材断熱材が使用され吸音性がない。(逆効果になることもある)
・石膏ボードやALCパネルによる隙間からの音漏れ(主として高い周波数と固体伝播音)が目立つ。
また、石膏ボード、グラスウールによる偏った周波数の遮音性が、低い周波数と高い周波数の防音能力の弱点につながっています。
*昔の在来工法のようなモルタル仕上げ、漆喰(土壁を含む)などが使用されている時代の住宅のほうが壁の遮音性能が高い。
その時代、特有の弱点を理解していれば、適切な防音設計によって生活防音は確実に出来ます。
ALCパネルは費用対効果が低く、発泡断熱材は遮音上のリスクが高いため、お勧めできません。
新築の段階から適切な設計・施工を行えば、防音室だって比較的廉価で実現できます。
残念ながら、私の相談事例では、竣工した段階でコンサルティングをお受けすることが多く、費用的な無駄が出るのですが、改善するためのリフォームは、木造住宅であれば可能です。