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壁の防音対策の相談事例2013.05.10 Friday
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当ブログでも、マンション、木造などの戸建住宅に関する壁の遮音性、防音工事の失敗事例のご相談について記事を投稿してきました。
最近、ある楽器防音室(木造新築住宅)についてご相談をお受けしました。ある大手メーカーの遮音パネル、遮音シートを外壁に重ねて施工された物件が竣工したあとで、壁からの音漏れがひどいのに愕然とされたということです。
完成してから、このような事態になることは比較的多く、大半が遮音パネル、遮音シート、石膏ボードの重ね施工のみの対策です。
主な原因は、パネルに使用してある遮音材、遮音シートの性能不足に加えて、つなぎ目の対策の問題です。
*遮音材については制振性能不足が問題となり、幅広い音の周波数に対応できないだけでなく、コインシデンスのように特定の周波数帯で大幅な遮音性能低下が起きているケースです。
*また、つなぎ目の対策の問題は高い周波数の音漏れが大きくなります。
さらに、上記の事例では吸音材を軽視していることが、問題を余計に酷くしたと思われます。遮音・制振・吸音の防音の基本が抜けているのです。
逆にいえば、木造家屋の場合は、防音の基本を守れば、遮音効果は大幅に高まります。壁の対策は、その典型的なものです。