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防音職人への相談ページ
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マンションの防音事例:天井防音(工事依頼者の声)
※マンションなのに真上・隣から音が筒抜けということもあります。
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マンションと木造住宅の防音材

空気伝播音の防音対策においては、木造住宅もマンションも遮音材は共通していると思います。

 

問題は石膏ボードや遮音パネルを透過してくる重量音対策です。主に30Hzから250Hzの周波数帯を主成分とする騒音です。

 

重い足音や衝撃音、グランドピアノなどの重低音が該当します。マンションは実は、これらの重量音に弱い構造であり、二重天井やGL壁などを共振させながら透過してきます。

 

防音材の重ね張りや遮音パネルの張付け施工は、振動音を遮断できません。空気層の共振現象は空気層の内部で対処しない限り大幅に軽減させることは出来ません。

 

特に低い周波数の音を吸音できる吸音材は限定されており、ある一定の密度と厚さが必要です。これはメーカーの実験データや担当した現場の実測データをもとに、私はすでに分析済みです。

 

また、低周波音を軽減できる遮音層は一定の面密度と厚さなどの要件を満たさない限り、成立しません。遮音パネルはこれと同等の製品を作っても、天井面に固定すると危険です。

*固定できても振動音は遮断できません。それは防音工事と同様な厚さがないと減衰しないからです。

 

防音工事に使用する防音材は面密度が大きく、天井の軸組を補強しないと地震などの負荷がかかると危険です。とくに最近のマンションは軽鉄天井が多く、余り重いボードや遮音材を施工することが出来ないのです。

 

同じく、木造建物の天井も補強しないと重い防音材は使えません。基本的にパネル工法は軽量音対策用と考えるべきです。

 

ちなみに、パネル工法の弱点は、つなぎ目からの音漏れです。このため遮音欠損が生じるため、軽量音の遮断性能も周波数が高くなると欠損が大きくなります。要するに低い周波数と高い周波数に対して弱点があるということになります。

posted by: 防音職人 | 防音材 | 16:10 | - | - |-
防音材の効果は実例で検証する必要がある

私のポリシーは、防音材という製品は、実物実験や担当現場で検証しない限り、防音効果を予測できないという方針です。

 

今まで約26年間の体験で、数多くの防音材を試して、効果と経年変化を観察しています。※自宅のマンションで。

*並行して担当する木造住宅やマンション、防音室において音測定をしたり、依頼者の体感報告を資料としてストック。

 

新しい防音技術は、防音材と一般的な建築材料を組み合わせて生まれるものです。そして、建築以外の先端産業や土木・機械工学などの分野において開発された防音材を建築材として製品化している特殊なメーカーと取引してきました。

 

長い年月と経費を費やしながら、数多くの実践的経験のほか、相談業務を通じて得られた実例やデータを加えて、総合的に分析してきました。

 

このような努力で選びぬいた製品が、防音職人のホームサイトに掲載されています。

 

一方、通販業者や後発の自称専門業者が「十分な防音効果がある」と宣伝している製品の根拠は、実例をもとに明らかにはされていないことが多く、信頼性に乏しいものが大半です。

*実際に相談者からもたらされる実例において、だめな防音材が非常に多いことを知らされます。

*防音職人の現場で市販品を使用する中で問題が発生して、追加の専門材を自腹で手配したこともあります。

 

市販品の多くは実際の現場で防音効果が検証されておらず、あくまで小さなサンプル材を試験室で音測定しただけです。しかも空気音に対する透過損失や吸音率のみの計測ですので、固体音に対する効果は未知数です。

 

これが防音製品の実態ですので、防音ドアや防音ガラスについても経験豊富なメーカーと取引する必要があります。

posted by: 防音職人 | 防音材 | 09:24 | - | - |-
遮音特性の異なる防音材を重ねた相乗効果

柔軟性のある比重の大きな遮音ゴムマットは、石膏ボードの弱点となる周波数帯を補完し、全体的に遮音等級を上げることができます。

石膏ボードを重ねて改善できない周波数帯を、わずか厚さ3ミリの遮音ゴムを挟むだけで弱点を改善し、相乗効果をもたらします。

 
これは防音素材のもつ固有の特性であり、特性の異なる防音材を組み合わせることによって防音効果を高めることができることを実証しています。

とくに木造建物においては、比較的薄い構造でも遮音効果を大幅に高めることを、上記のような特性を複合化することで実現できます。

 

例えば、アスファルト基材の遮音材と樹脂の遮音ゴムマットを重ねると弱点のない綺麗な右肩上がりの透過損失を示します。

厚さ12.5ミリの石膏ボードを2枚重ねても改善できなかった周波数帯の透過損失(遮音性能)を、わずか6ミリ弱の遮音層が大幅に上回ります。

 

このような技術は、実際の現場で音測定調査などによって検証することで生まれます。薄い防音構造は木造建物では特に重要であり、空間を狭くしないで、必要な生活防音や音楽防音室を構築できます。

 

これは、専門的な防音材だけでなく、石膏ボードや合板、シージングボードなど一般的な建材においても起こる現象です。

防音設計の基本となる知識です。

*参考:専門的な防音材

posted by: 防音職人 | 防音材 | 15:26 | - | - |-
防音材選定の難しさ

約10年前に比べて市販の防音材製品の数そのものは増えています。

問題は、どの製品がどのような音に対して有効なのかがよく分からない、実例が少ないことだと思います。

 

これに対して、防音職人ウェブサイトに掲載している防音材は実例で効果を計測済みであり、多様な組み合わせごとに計測して検証したり、施主に体感していただいています。

このような作業の繰り返しによって、約25年間かけて選んだのが、現在掲載している製品です。

 

一般的な通販サイトでは類似品が数多く並んでいますが、具体的な現場での実測値が殆ど表示されていません。

実例の体験者の報告も少なく、信頼性が判断できません。

 

先日、防音相談において、遠方から私の仕事場に相談にお出でになった人が持参した制振材は、どれも効果がなかったそうです。

一つ一つ触ってみると、素材がいくつかに分類できました。

*大半が軽量音対策の製品であり、重量音には効果のない製品でした。

 

疾病と同じで、処方が間違っていれば、当然、防音効果は余り出ません。そのような事例は数多くあります。防音材サイトのユーザーの声には偽物が多くまぎれており、これらの多くはサクラです。

製品販売業者のスタッフなどが投稿した声、ステマなど信用できるはずがありません。

 

ですが、一般ユーザーには見分けることができません。

これが現状の防音材選定の難しさの主な理由です。建築士でさえ、防音材サイトの記述を鵜呑みにしている状況ですから、彼らの提案も信用できません。

 

実践的経験や防音設計の実務が豊富な技術者でないと問題点を見破れないのが実情です。さらに重要なのは良質な防音材を入手できても正しい施工要領がないと適切な施工そのものが出来ないという事実です。

posted by: 防音職人 | 防音材 | 09:41 | - | - |-
防音職人の防音材について

ときどき相談者に「防音職人のホームサイトに掲載している防音材は市販品ですか?」と聞かれることがあります。

 

基本的にすべて受注生産品のため、メーカーの倉庫には在庫がわずかしかありません。これはトヨタ自動車が実施しているシステムであり、発注された必要量だけ生産する製品です。※市販品のような定価やメーカー希望価格がありません。

 

私のほうは設計価格(定価のようなもの)に対して、割引率を設定し、メーカー代理店(問屋)からの仕入れ価格に応じて調整しています。基本的に税込み価格ですので、今年の様に消費税率がアップすると仕入れ価格も値上がりします。

*ですが、メーカー各社の価格改訂に応じて個別に判断していますので値上げしない製品が多いです。

 

特に木造防音室の契約者については、来年(2020年)も価格を据え置く予定です。※ただし、大幅な値上がりが起きた場合は価格改訂を検討します。

 

防音職人では、依頼者(施主などの契約者)のご予算を考慮して出来る限り調整します。こういう対応が可能なのは、大手メーカーを始めとして直接取引(仲介業者がない)で価格を抑えているからです。※メーカーの工場・事業所から直接出荷しますので中間経費が有りません。

 

ちなみに、一部の防音材は大手メーカーが色々な専門業者に供給していますが、他の専門業者は仲介業者を経由していることが多く、その販売価格が防音職人の現場納品価格の1.5倍から2倍近い製品があります。

 

私のほうは防音設計が本業のため、防音材の単価を低めに抑えています。これも防音職人の特長の一つです。すべて防音室など実績のある費用対効果の高い製品です。

posted by: 防音職人 | 防音材 | 14:37 | - | - |-
ある遮音パネルの事例

ある上場企業の遮音パネル(防音材)の測定データ改ざんの事例です。

 

この企業は鉛のシートとボードを貼り合せた遮音パネルを使って防音工事や販売事業を行っていますが、当初は正直に測定データ(周波数ごとの透過損失)を自社のホームページに掲載していました。

 

ところが、その製品の弱点を私が指摘したり、ブログなどで投稿したとたん、弱点である低い周波数帯と高い周波数帯のデータを削除し隠しました。そして、その後、該当する周波数帯の遮音データを直線的に右肩上がりのグラフに書き直してしまい、データを改ざんしました。

 

実態は、石膏ボードの持つコインシデンスなど弱点を解消できない遮音パネルだったわけですが、そうすると鉛の製品そのものが費用対効果が低いことを自ら認めてしまうことになるので、都合の悪いか所を削除したり、誤魔化したのです。

 

この事実を知らないで購入して、防音工事で使用した、ある木造ピアノ防音室の施主から相談があり、このことを伝えましたら、かなり失望されていました。音響が大幅に悪化しただけでなく、音漏れが酷い状況になったということです。

 

この遮音パネルは工法的にも問題があり、つなぎ目から高い周波数の音が漏れるので、ピアノの周波数帯とかぶるため、音漏れが顕著になります。※人間の耳は高い周波数帯の音がよく聴こえる。

 

その後、上記の企業は、アスファルトシートと石膏ボードを重ねた後発の遮音パネルを販売し始めましたが、つなぎ目からの音漏れは改善されていません。

これは遮音パネル工法の共通した弱点です。

posted by: 防音職人 | 防音材 | 11:14 | - | - |-
遮音材の決め手は面密度と柔軟性・耐久性

防音職人では、25年以上の防音設計・施工経験と自宅マンションでの実体験などをもとに比較検討して、現在の受注生産の防音材を選びました。

 

その重要点は、面密度(kg/m2)、柔軟性(硬質でなく曲がるもの)、耐久性(引張り・曲げ、経年変化など)に優れていることです。施工する際に、切り口(切断面)が曲がったりして突きつけるのが難しい製品は、防音工事には不向きです。すぐにちぎれてしまう素材もダメです。

 

面密度が小さくて制振性が弱い製品も遮音効果が低いので、これも除外しています。鉛のように面密度が大きくてもコインシデンスの弱点があり、制振性が弱い製品は防音材としては汎用性がありません。

 

以上の重要な諸点を考慮すると、薄い遮音シート、非硫化ゴム遮音シート、リサイクルゴム製品、鉛シート・ボードが不適格になります。アスファルトシートも表面が特殊加工していない製品はちぎれやすいので、施工性に難があります。

 

結局、費用対効果や施工性を勘案して残った防音材が防音職人のウェブサイトに掲載されています。

防音材ページ

 

25年以上の実践経験で使用した製品が主力資材として、担当現場で活躍しています。

これらの防音材は世間では知名度が低いため、一般ユーザーや建築会社には余り知られていませんが、私の取引先や提携先ではプロ仕様の防音材として評価の高い製品です。

posted by: 防音職人 | 防音材 | 10:06 | - | - |-
防音材の遮音効果の違い・音漏れ

相談者や電話での問い合わせの中で多いのが、市販の防音材と防音職人で扱っている製品との効果の違いです。

 

なぜ、メーカーが計測した遮音性能が現場で想定値を大幅に下回るのかという疑問ですが、これは試験体のサイズとつなぎ目に要因があります。

 

鉛シートは薄い素材の中では最も比重が大きく、試験所での計測値も他の製品に比べて透過損失(遮音性能)の数値が大きいという特徴があります。

しかし、実際施工された防音室での計測値とは乖離します。これは試験体はつなぎ目の無い小さなサイズであり、現場では大きな区画でありつなぎ目が発生します。

*大半がつなぎ目から漏れていることと、素材自体が音を吸収できないので、反射しきれない物は室内の弱点か所から漏れてしまう特性があるからです。

 

しかも、石膏ボードに張り付けて使用すると、石膏ボードのもつコインシデンス(質量則を下回る特定の周波数での遮音低下)を解消することができませんので、想定値よりも大幅に遮音性能が低下する周波数帯が生じることになります。

 

防音材は製品の素材や混合して組成される成分によって、多様な製品が生まれますので、その中での製品開発は、音測定の試験所だけでなく、実際の現場や実物大実験で検証するしかないのです。

 

通常、コインシデンスが発生する製品は、遮音材としては想定値を下回る現象が起きます。それが現場とメーカーのデーターとの乖離です。単純な質量則では想定できない現象です。

 

このような現象は鉛シートだけでなく、ALC(軽量コンクリートパネル、へーベルのようなもの)でもコインシデンスが起きます。

両者ともにジョイント(つなぎ目)部分での音漏れが弱点になります。

 

防音材は実績のある製品を使用することが、防音設計の基本になります。それと正しい施工要領があって初めて想定通りの効果が出るものです。

posted by: 防音職人 | 防音材 | 12:13 | - | - |-
透過損失(遮音性能)と防音材の試験体

防音相談で相談者によく言われるのが、メーカーの遮音パネル、吸音材の透過損失や吸音率を見ると、大半の製品とそん色ないのに現場で施工されると音漏れの問題が顕著になるのはなぜですか、という質問です。

 

これはメーカーが偽装しているということではなく、あくまで小さな試験体を測定実験室で周波数ごとに精密測定したデーターであり、実際の大きな区画で施工する現場とは条件が異なる、これが主な理由です。

 

小さな区画と大きな区画では面積が違うだけでなく、固定する条件も違います。

試験体には、つなぎ目がないのですが、実際の現場では当然、つなぎ目が生じ、壁面や天井面などの軸組下地や断熱材、外装材などが施工された状態で使用するので、共振したり、隙間から音漏れしたりと、マイナス要因が複数出てきます。

 

また、誤った施工要領で使用された防音材は、その効果を失います。素材の持つ弱点も大きな区画では顕在化して、音漏れだけでなく共振が大きくなり音響も悪化します。

*ピアノ防音室などで問題が出るのは、そのためです。

 

ですから、設計・施工の実績が乏しい業者は現場での検証がないので、同じ失敗を繰り返します。

防音材の持つ相乗効果など理解できるはずもないです。とくに木造住宅など木造建物での失敗事例が多いのも、そういう背景があります。専門業者の理論は実績があって初めて裏付けられるものです。試験体のデータを鵜呑みにしてはいけません。

posted by: 防音職人 | 防音材 | 07:46 | - | - |-
音の周波数によって防音材の効果が異なる

最近の相談や提携先を含めた現場調査で裏付けられた注目すべき事例があります。

それは遮音材、制振材、吸音材という「防音材」が想定通りの遮音効果を出していないというか、メーカーのデータと現場での測定結果が大きくかい離する事実です。

 

音源の周波数特性(音の主成分)と選択する防音材がマッチしていないケース、メーカーの透過損失データや吸音率データがかなり怪しいケースです。

 

前者の事例では、マンションの足音対策、ピアノの床防音対策に分厚い遮音ゴムを敷いたが効果がないという相談があります。これは重低音に効果のない製品を重ねて使用したことが原因です。

遮音ゴム製品は特性の異なる制振材を併用すると効果が高まりますが、通常の通販サイトでは入手できないという問題があります。

 

許せないのは後者の事例です。典型的な製品としては外壁内部に充填する発泡断熱材の大半が弱点となる周波数帯が多く、人間の耳には遮音効果を体感できないという事例です。

むしろ、普通のロックウール製品を使用したほうが、はるかに遮音効果が出てきます。

また、軽量コンクリートパネル(ALC、へーベル)は、メーカーが言うような遮音効果が出ていないことが多く、木造住宅に使用する価値はないと思います。

 

このように音の周波数特性にマッチしない防音材は、弱点を補完する音響・防音設計をちゃんと立案しないと費用対効果が低くなります。住宅メーカーや防音材メーカーの営業マンなどのセールストークを真に受けると後悔することが多いようです。

そのような相談をお受けしていますが、業者の看板の大きさや値段だけで判断されたユーザーにも自己責任があります。

 

新築や大規模リフォームは、大きな買い物です。セカンドオピニオンの相談も含めて、慎重に判断されることをお勧めします。

posted by: 防音職人 | 防音材 | 16:18 | - | - |-