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防音職人への相談ページ
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マンションの防音事例:天井防音(工事依頼者の声)
※マンションなのに真上・隣から音が筒抜けということもあります。
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テレワークで成功したマンション壁防音

先月、九州方面の分譲マンションの壁防音工事が完了して、依頼者より喜びの報告がありました。

 

防音工事は依頼者が地元の工務店と契約されて実施されたものです。私の担当は防音設計と説明図の作成、専門的な防音材の納品でした。(防音材は施工を担当する工務店の事業所にメーカー直送で納品)

 

依頼者にはPDFで防音施工の設計図を納品し、転送していただいた画像を私のPCで確認しながら、電話のやりとりで補足説明をしました。無事に、想定以上の防音効果を出すことができたので上出来です。

 

テレワークでも防音工事のサポートはできるという事が実証できました。

 

今回の件は、戸境壁から隣世帯の声やテレビの音が筒抜けなので、出来る限り音漏れを小さくしたいというリクエストでした。

 

防音工事が完了した後、依頼者からの報告では、夜でも殆ど聴こえないレベルまで音漏れが小さくなり、自分たちの部屋で家族と会話していると、全く気づかないということでした。

 

私の提案した防音設計仕様は抜群の費用対効果でした。しかも、普通の工務店でも問題なく施工できるように設計図と施工要領を納品したのが良かったと思います。

posted by: 防音職人 | 壁防音 | 11:00 | - | - |-
マンションの壁防音(戸境)

比較的新しいマンションでも戸境壁をGL工法や軸組二重壁工法で施工していることが多く、コンクリート素面よりも遮音性能が大幅に低下する現象が起きます。

 

とくにGL壁は、約63Hzから3000Hzの周波数帯において遮音低下が起きます。これはGL団子と石膏ボードの隙間における共振と石膏ボード・GL団子のコインシデンスが合わさって起こると考えられています。

*通常の石膏ボードのコインシデンスは約2000Hzから3000Hzにおいて発生し、ボードが厚くなると低い周波数の方へずれていく傾向があります。

 

要するに硬質の遮音材を重ねても、騒音を改善することは出来ません。

 

また、根本的な防音対策を行うには、GLを撤去して、躯体から絶縁した遮音壁を別途構築するしか方法はないです。それは隣接する世帯のGL壁には手を加えることができないので、音の被害者側で防音性能を高めるしかないのです。

 

防音工事は特殊な仕様と施工要領、および専門的な防音材が必要になりますので、都内でも確実に防音効果を上げることができる専門業者は非常に少ないです。

 

天井からの騒音が目立つと思っていたのが、実は壁・柱等から音が回り込むほうが大きいという現場もあります。

*大半がGL工法で施工されています。

 

GL壁の騒音問題は古くて新しいと言えます。近年のマンションでも起こるからです。

posted by: 防音職人 | 壁防音 | 16:53 | - | - |-
木造壁の防音は遮音材と吸音材が決め手

ツーバイ工法でも軸組在来工法でも壁の防音対策を左右するのは、壁内部に入れる吸音材と、壁面に施工する遮音材です。

*参考→グラスウールと発泡材の比較

 

吸音断熱材の選択だけで、吸音性能に大きな違いがあり、発泡断熱材を使用するとロックウールやグラスウールに比べて、防音性能が10dB程度低くなります。

 

10dB程度、遮音性能が低下すると、人間の耳には音漏れが倍近く大きくなるように体感されます。ですから、吸音断熱材の選択は木造住宅には極めて重要なのです。

 

遮音材で最も一般的で有名なのが「石膏ボード」「遮音シート」です。

石膏ボードは、概ね500Hzから2000Hzの周波数帯の遮音性が高い素材ですので、低音域と高音域において弱点があります。

この弱点を補うために、専門的な防音材(主に遮音材)が必要ですが、市販の遮音シートは殆ど役に立ちません。

*参考→遮音シート・遮音マット

 

市販の遮音シートは面密度が約2.0kg/m2から3.0kg/m2であり、石膏ボードよりも面密度がかなり小さいため、重ねて施工しても相乗効果は出ません。

*このことは日本音響学会が実験で確かめています。

 

理想的な遮音材は、高比重で柔軟性のある素材です。素材としては合成樹脂、遮音ゴム(リサイクルゴム素材を含む)、ブチルゴム、アスファルト基材が適していますが、遮音ゴムは経年劣化が早いので、使用する箇所や用途には注意が必要です。

*ブチルゴムは単価が高く、施工しにくい面があるので、主に帯状の気密テープや遮音テープに使用されることが多いです。

posted by: 防音職人 | 壁防音 | 13:42 | - | - |-
マンションのGL壁防音

最近のマンションにおいても戸境壁にGL工法が使用されている分譲物件があります。

この場合、隣の世帯からの振動音や声・テレビの音などが聴こえる場合がありますが、これはGL工法による典型的な弊害です。

*マンション自体が欠陥住宅ということではなく、設計仕様が間違っているということです。

 

旧建設省時代に、マンション事業者や建築士に向けて通達のような指針があり、マンションなどコンクリート構造の共同住宅(集合住宅)の戸境界壁には、GL工法は使用しないように伝えられた経緯があります。

 

しかし、その後、徹底したマニュアルが公表されていないためか、マンションデベも建築士も同じ間違いをしています。

GL工法を使用すると、コンクリート素面の状態よりも10dB以上の遮音低下が起きます。

 

要するに本来のコンクリート躯体の遮音性能よりも大幅に防音効果が低下することになります。

 

GL壁の上に鉛のシート厚さ1ミリとPB9.5ミリを重ねても殆ど効果はありませんが、専門業者や建築士が知らないでやってしまう典型的な失敗例です。硬質な遮音パネルを重ねてもコインシデンスによって、遮音低下が起きる周波数帯が生じます。

 

コインシデンス周波数が低い方へずれるので、今まで気にならなかった周波数の音が気になるようになる場合もあります。

やってはいけない、GL壁の防音施工です。

 

これは質量則のみで防音対策を考えると、こういう失敗が起きます。防音設計の基本がわかっていない業者がやってしまいます。

 

既存のGL団子を撤去して防音構造を構築するのがベストですが、費用などの面で実施できない場合は、制振材と遮音材を重ねて施工します。※振動音の場合は、重ねるだけでは余り効果は無いです。

posted by: 防音職人 | 壁防音 | 15:59 | - | - |-
壁の簡易防音パネルにご注意

私の防音設計の契約者が、私が提案した防音引戸を製作できる建具屋が地元にいないということで、普通の木製引戸と防音引戸を合せて二重に取付けるという計画で現場が進んでいます。

 

ところが依頼者(契約者)が見つけた簡易防音パネルを使用した防音引戸の遮音性能は、そのメーカーの回答では15〜20dBしかないということで購入を見送りました。

 

私がちゃんと遮音性能をメーカーに保証してもらうようにアドバイスしましたら、上記のような有様で、これでは普通の木製引戸と大差ないだけでなく、それ以下の性能しかないというお粗末な防音パネルでした。

*メーカーのホームページには遮音性能の説明がなく、誰でも簡単に取付けできる遮音パネルとしか表現されていませんでした。

 

通販サイトには、このような誇大広告や問題製品が溢れており、注意が必要です。

 

ちなみに、このメーカーは、以前にもこのブログで誇大広告製品を指摘したのですが、性懲りもなく、またいい加減な製品を販売していたのです。今回の簡易防音パネルを使用した引戸は約14・15万円するそうで、驚きです。普通の木製引戸なら、約半額で購入できるので、大工なら敷居など枠材込みで約10万円で施工できます。

*関連記事:コルクマット(床防音)

 

この簡易防音パネルを既存の壁面に重ねても、遮音性能が15〜20dBアップする保証はありません。それは実績値や設置条件の説明がないので、あてにならないと思います。

 

壁の簡易防音や防音引戸など、安易に通販業者から購入するとリスクがあります。処分する際には別途お金がかかりますので、うっかり購入すると二重の無駄になります。

posted by: 防音職人 | 壁防音 | 15:43 | - | - |-
D-45遮音性能に18センチの厚さの壁は要らない

相談者の多くが、普通の木造住宅の一室の間仕切り壁をD-45の遮音性能にするのに、厚さ15センチ〜18センチの防音壁を新たに構築することを提案されるそうです。

 

通常の間仕切り壁の遮音性能はD-20からD-25程度です。(壁の両側にPB12.5ミリが施工されている場合)

 

防音職人では、この普通の間仕切り壁を壊さないで、約35ミリ〜40ミリの防音施工でD-45以上の遮音性能を確保できます。

 

大手防音業者との差は、使用する防音材の性能と組み合わせ方、工法の違いです。

 

15センチ〜18センチの防音施工は遮音パネルや遮音シートを1重使用し、あとはPBとグラスウールを重ねるだけの仕様です。

*低音域と高音域の性能が良くないため、厚さだけを大きくする「マスの効果に頼る力任せの仕様」です。

 

そこには科学的な技術が存在しません。ただ、質量則に依存する原始的な仕様・工法です。

部屋が狭くなり、壁に荷重がかかりすぎる工事になります。

 

防音工事を相談される人は、複数の専門業者の提案を比較して検討されたほうが良いと思います。

*参考ページ:木造防音室

posted by: 防音職人 | 壁防音 | 13:02 | - | - |-
木造新築住宅の壁防音(賃貸併用型)

先週、新築の木造住宅(自宅と賃貸住居併用)の界壁の防音対策の相談がありました。

メールでの事前情報が間違っており、当日の相談の際には、防音材の仕様や製品の面密度もあやふやで、相談者と新築業者の建築士も現状を正確に把握していない部分がありました。

 

使用されているボードや遮音材がいずれも高い周波数帯における遮音性能が不十分であり、新築の設計自体に問題があるようです。

すでに建築中であり、改善できるのは工事中の遮音ゴム製品のうえに特性の異なる高比重の遮音材を提案することだけでした。

 

酷いのは建築士が工事中の遮音材の面密度を最初「約10.5kg/m2」と言っていたのが、今日になって「半分の約5.0kg/m2」しかないのが判明し、急きょ私のほうが取引先に遮音材を発注したのでした。

*今週、現場に納品することになりました。

 

相談者の言葉遣いや説明も粗く、もし私が今日不在だったら間に合わないところでした。本当はこのような不確かな相談はお受けしたくはなかったのですが、先約の方が1日だけ余計に待って下さるということで無理に相談日を空けたのです。

 

私の技術を生かすかどうかは相談者の心がけ次第です。それにしても建築士のレベルはどうなっているのでしょうか。

防音材の性能についても全くの不勉強であり、製品の密度さえ覚えていないとは驚きです。

 

最近、不景気を背景に自宅と賃貸住居の併用型の現場が増えており、電話での問い合わせも結構あります。

しかし、無料で情報を得たからと言って問題が解決するわけではないのです。

posted by: 防音職人 | 壁防音 | 13:46 | - | - |-
壁防音と透過損失計算式

ウェブサイトの防音相談や専門業者の提案書に出てくる透過損失の計算式は、質量則と空気層だけ考慮した遮音性能を計算するものです。実際に計算式で得られた遮音層の面密度を現場で適用して防音室を構築すると、完成後の音測定や人間の耳では想定した通りの結果にはなりません。

 

それは多様な建材や吸音材を複合して構築するため、予測通りにはならないのです。しかも遮音パネルのコインシデンスによる遮音低下やつなぎ目からの遮音欠損があるため、想定値よりも透過損失が小さくなることが多いです。

*建材のもつ固有の遮音特性が考慮されていない。

 

そのうえ、木造建物では設計強度など構造的な限界もあるため、過重量の壁などの構造体は現実的ではありません。

また、計算式は適正な音響を計算するものではありませんので、面密度だけ計算して作られた防音室の音響は反響音が強くて酷いものが多いです。木造の特長を台無しにしてしまう防音工事が横行しています。

 

研究者が作った古い計算式や遮音設計マニュアルは、実際の建物の実例をもって補正して初めて役に立つものだと思います。

薄い壁の防音構造であっても、ボード類や防音材の組合せや施工手順によって、透過損失(遮音性能)は変化します。

相乗効果によって質量則の遮音性能を上回ることが普通です。

そうでなければ、防音職人で施工している防音室の大半が成立しないわけです。

 

現実には、防音職人チームが施工している木造のピアノ防音室などは、約38ミリ〜90ミリの厚さの中で、状況とご予算に応じて、大幅に音漏れを解消しています。

多くの実績が証明しています。過去のマニュアル・計算式の大半が古いものであり、実際の現場で検証したり補正していないのです。

posted by: 防音職人 | 壁防音 | 08:17 | - | - |-
遮音パネルとALCパネル住宅の音漏れ

新築住宅の戸外からの車騒音と犬の鳴き声対策として、来月防音工事を行う予定です。

 

施主が予め住宅建築業者に壁などの遮音対策を行うことを条件に新築木造住宅を依頼して、昨年の冬に完成したそうです。

問題になったのは、外壁にALC(へーベルの類似品)パネル、内装側に遮音パネル(大手防音材メーカー製品)を張り付けたにも関わらず、特に夜間、車騒音や犬の鳴き声などが気になって眠れないということでした。

 

この件は、他の現場でも同様な問題が起きており、製品の遮音性能と工法に問題があると思われます。

パネル工法はつなぎ目に弱点があり、ここから音漏れします。ALCは製品そのものがメーカーが謳うほど遮音性能がないことが取引先の調査現場で明らかになっています。

*私も同様な新築現場の音楽室で苦労しました。

 

遮音パネル工法の問題は製品の特性だけでなく、つなぎ目の音漏れが大きな問題であると考えています。

 

そこで、今回の現場では、壁に特性の異なる防音材を気密工法で施工することにしました。念のため天井は解体して造り直すことにしました。

防音材メーカーの自己申告や推奨工法などあてにならないものです。

posted by: 防音職人 | 壁防音 | 14:11 | - | - |-
戸建住宅の車騒音の壁防音
先月下旬に、木造戸建住宅の戸外からの車騒音対策を目的とした防音工事が完了しました。依頼者より、想定通りの防音効果が出て満足できる状況になりましたと、ご報告がありました。

今回は寝室の外壁を防音施工するものでしたが、引き続き別の部屋(リビング)の防音もお願いしたいと打診されました。現在、施工担当が見積りのための現場確認の準備をしています。

この現場は、既存の壁面に約42ミリの防音施工(仕上げクロスを含む)を実施、戸外からのうなるような車騒音が気にならないレベルまで軽減されました。この防音施工の中には室内の反響を抑える音響的な木製ボードを併用しています。

対策の概要は、既存壁面の補強+遮音・制振層の構築+反響抑制の表層材・仕上げという構成で設計施工を行いました。
音漏れを減らすとともに、音の反響・残響を大幅に減らし落ち着いた音環境を構築しています。
人間の耳は、騒音が減っても残響時間が長いと、うるさく感じるため、このような対策仕様を採用しました。

費用対効果も評判がよく、木造住宅には適する音響・防音仕様だと思います。
この仕様はピアノ防音室にも応用できるので、汎用性の高い仕様と言えるでしょう。
posted by: 防音職人 | 壁防音 | 18:20 | - | - |-